名人のブログ
 
モーターサイクルダイアリーズ
 



コピペ?彼のバイク


どうしようもなく落ち込んだ時,私は彼を形振り構わず呼びつける
「今すぐ来て!海に連れてってよ!海!!」

彼は大きな黄色いバイクの後ろにベージュのヘルメットを括り付けてやって来た
私はとても背が低いから,どうやっても乗れそうにないバイクだ
「歩道のブロックに乗ったらなんとか後ろに乗れるだろ?大丈夫."高い高い"できるくらいお前は軽いんだから!」
何とか彼の後ろにしがみつく.左手にシートベルト,右手に腰のベルトを持てと言われた通りにする

街並を抜け,車の流れが減っていく.軽快に走る黄色いバイク.
明るい空とは裏腹に,彼のジャケットの背中は私の涙で灰色になっている

誰もいない海浜公園の駐車場.本格的な夏まで,まだ時間はある

「しっかりつかまれよ!!」
彼がヘルメット越しに怒鳴る.
次の瞬間,前輪と青空がクッキリ見えた.

私達はバイクを降り,ただ海を眺める
「ちょっとビビったでしょ」
彼が得意そうに笑う

「全然!」と私は笑い返す.なんだ,私はまだ笑えるんだと気付く
そして彼の黄色いバイクに描かれた文字を心の中でつぶやく
”DR-Z400SM”

おなかがすいたので私達は街へ戻る
「でも今度ウイリーしたらぶっ殺すからね!」
最後に私達はもう一度笑う

私のことをいつも思ってくれるおバカな男が一人いる
私のことをいつも思ってくれる男は,DR-Z400SMに乗っている


黄色にするわ・・・



8月22日(土)09:09 | トラックバック(0) | コメント(0) | モーターサイクル | 管理

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